離乳食の時期も終わり、「少し楽になるかな」と思っていた矢先にはじまる「遊び食べ」や「むら食い」。頭を悩ませているママやパパも多いのではないでしょうか。
遊び食べやむら食いは成長の証といわれています。でも食事をするのは毎日のこと。親の立場だとストレスを感じるほか、「栄養が偏るのでは?」と不安に感じますよね。
そこで今回は、遊び食べやむら食いの原因と上手な対処法をご紹介していきます。
「遊び食べ」とはどんなもの?
こどもの「遊び食べ」は、食事中に遊んでしまうことをいいます。手足が自分の思い通りに動かせるようになる8ヶ月~2歳頃に見られることの多い行動のひとつです。
周囲にある「気になるもの」で遊ぶだけでなく、ときには自分の手で食べ物をぐちゃぐちゃと粗末に扱ってしまうこともあります。
遊び食べの代表例は以下のような感じです。
- 食べながらおもちゃで遊んでしまう
- スプーンやフォークで食器を叩き、音を奏でる
- 手で食べ物をぐちゃぐちゃと混ぜて遊ぶ
- わざと食べ物を下に落とす
- 口に入れたものを「ぶっー!」と吐き出す
- 椅子に立つ、テーブルに登ろうとする
- 食事中にうろちょろ立ち歩く
こどもの遊び食べは大人からみると奇想天外な行動に思えるかもしれませんが、多くのこどもたちが通る道です。
「自分のこどもだけがなぜ?」と心配をする必要はありません。2歳を過ぎた頃から徐々に落ち着いていくことが多いです。温かく見守っていきましょう。
遊び食べの原因は2つある!
親にとっては気になる遊び食べ。こどもにとっては、注意をされても理解ができない時期です。それだけに、どう対処したらいいのかと悩んでしまいますね。
遊び食べの原因は大きく2つに分けられます。
- こどもが成長している証
- ママやパパに注目してほしい
この2つの原因について詳しく見ていきましょう。原因を明確にすることで、どのような対処法が適しているのか判断しやすくなります。
こどもが成長している証
遊び食べをする主な原因は「こどもが成長している証」と考え方られています。8ヶ月~2歳頃のこどもは体の使い方も上手になり、行動範囲も広がり何にでも興味を示す時期です。
何でも口に入れる行動は徐々に減少し、五感を使って物事を判断するようになります。
「これは何だろう?」という食べ物に対する興味から、手で料理をぐちゃぐちゃにしてみたり、投げてみたり…といった行動がその例です。
こどもはこのような経験を重ね、いろいろなことを自然と学んでいます。また、「食事」と「遊び」の区別が明確にできていないことも、大きく関係しています。
遊び食べは大人が見ると遊んでいるようにしか見えません。でもこどもにとっては、上手に生きていく方法を自分で試して、必死に学んでいる最中なのです。
ママやパパに注目してほしい
もうひとつの原因は、こどもの「試し行動」からきています。
試し行動とは、わざと困らせるようにふるまって、親がどこまで自分を受け止めてくれるかを試している行為のこと。こどもは2歳前後から「試し行動」をすることが多いそうです。
今までの経験から「こんなイタズラをしたら、ママとパパがこっちを向いてくれる」など、怒られると分かっていながらイタズラや悪いことをしてしまうのだとか。
2歳前後にいきなり遊び食べがはじまった場合は、親にかまって欲しいという思いから、遊び食べをしている可能性があります。
遊び食べは6つ対処法で乗り切ろう
成長の証と分かっていても、毎日のように遊び食べをされるとあっては、ストレスが貯まりますね。そのストレスがこどもへの態度に出てしまうことは避けたいもの。
ここでは6つの対処法をご紹介していきます。上手に工夫しながら遊び食べの対策をしていきましょう。
こどもの気を引く物を撤去する
こどもはいろいろなものに興味を持つため、食事のときは遊んでいたおもちゃは一旦すべて片付けましょう。自分の大好きなおもちゃが視界に入ると、どうしても気になってしまいます。
食べ始めたときは食事に集中していますが、こどもの集中力は長くは続きません。すぐに違うものに興味が移ってしまいます。
できる限りこどもの気を引くようなものは片付けてから食事をはじめましょう。
テレビがついていると、こどもの気が散る可能性があるので電源を切るのがベター。家族で会話を楽しみながら食事を楽しむとさらに効果的です。
もし、ママやパパが先に食べ終わったとしてもテーブルから離れず、こどもが食べ終わるまで待っていてあげるのもポイントのひとつです。
親が席を離れてしまうと、こどもは「自分も動きたい」という衝動に駆られて集中力が失われてしまいます。みんなで「ごちそうさま」をしてから、席を立つようにしましょう。
汚れてもいい対策を取る
遊び食べで親がイライラしてしまう原因のひとつが、周囲が汚れてしまうことです。食べ物をぐちゃぐちゃした末、そこら中に投げ飛ばしてしまうと後片付けも大変ですよね。
少しでも後片付けを簡単にするために、あらかじめ対策をしておきましょう。
- 眺めのエプロンを付けて、衣類の汚れを最小限にする
- レジャーシートを敷いて食べこぼし対策をする
- 落としたり叩いたりしても割れないプラスチック製の食器を使う
事前に対策をしておくことで、後片付けがラクになります。イライラする気持ちが、かなり軽減できるのではないでしょうか。
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食事の時間は楽しい時間にする!諦めも肝心
こどもの食事中に「ダメ!」や「やめなさい!」と大きな声を出してしまっているなら、要注意です。その言動や態度が原因で、こどもが食事は楽しくないと思っている可能性があります。
遊び食べをする時期のこどもは、なぜ自分が怒られているか理解できていません。怒られたという悲しい感情だけが残ってしまいます。
イライラしてしまったら
- 見て見ぬ振りをして、深呼吸する
- 大人のマナーは当てはめないと割り切る
のがおすすめです。そうすることで、気持ちがかなりラクになるものです。子育て中には、ときには開き直ることも大切です。
1日に3回ある食事のたびに「今日もぐちゃぐちゃ」「どうしていうことを聞いてくれないの」と思っていたら、頭の中は遊び食べのことでいっぱいになってしまいます。
気持ちに余裕がなくなってしまうので、「遊び食べは、成長とともに終わる!」と少し楽観的な気持ちで見守ってあげましょう。
メリハリを付けて気持ちに区切りをつけてあげる
楽しく遊んでいる最中に「ご飯だよ!」と強制的に終了されたら、嫌な気持ちになってしまうのは大人もこどもも同じです。
いきなり「ご飯だから遊ぶのは終わりだよ」と伝えるのではなく、「もう少しでご飯だからね」「そろそろご飯だからお片付けしようか」とあらかじめ声をかけておきます。
そうすることで、「そういえばさっき言ってたな」と、こどもなりに気持ちに区切りをつけることができるようになり、嫌な気持ちにならずに食事を始めることができるでしょう。
むら食いの原因が気になる!
遊び食べと同時期に、「むら食い」も始まることが多いです。
むら食いとは、「昨日はたくさん食べたのに、今日は一口しか食べなかった」「前回は食べたメニューを食べなかった」など、食欲にむらがあることです。
遊び食べ同様に、「こどもがご飯を食べないと成長に影響するのはでないか」と不安に思ってしまうでしょう。
むら食いをする原因は大きく分けて2つあるといわれています。
- 自我の発達
- 成長速度が緩やかになっている
こどもの自我が発達することで、「好き嫌いが出てきた」「食事をしたい気分ではない」などの意思表示をするようになり、結果、むら食いになっている可能性があります。
また「離乳食は食べていたのに大人と同じ食事になってからむら食いがはじまった」と感じられる方が多いようです。
むら食いは、成長速度が緩やかになることにも原因があるとされています。
0~1歳頃は心身ともに急成長する時期で、栄養摂取が必要です。そのためこどもは、好き嫌いをせずたくさんのご飯を食べます。なので親は、「うちの子は食欲旺盛で好き嫌いがない」と思い込んでしまうのです。
でも、1歳頃からは徐々に成長速度が緩やかになります。必要な栄養分は減少するため、食欲が落ち着いてきます。そのため、食事の量が同じだと、こどもは「多い」と感じるため、むら食いの行動に。この原因を知らないとそのギャップについていけず、悩んでしまう方が多いのでしょう。
むら食いには生活リズムを整えることで対処
むら食いの対処法としては生活リズムを整えることが大切です。
むら食いは一定の期間で見ると栄養はしっかりと摂れているので、それほど心配はありません。しかし、食べたり食べなかったりするのは心配になってしまいます。
思っている以上に体は正直もの。お腹が空いたらご飯を食べようとします。生活リズムを整えたり、運動をしたりと空腹な状態を作ってあげることがとても重要です。たとえば…
- 同じ時間に起きて、同じ時間にご飯を食べる
- たくさん体を動かす
- 食事以外の飲食は控える
- 料理の見た目にこだわってみる
- こどもと一緒に買い物や料理を楽しむ
こどもが楽しく食事ができるように、野菜を動物型にするなど、見た目を工夫すると興味を示して食べてくれることがあります。
また、こどもと一緒に料理をしたり、家庭菜園で野菜を栽培したりなど、こどもが体験をすることで喜びを感じ、むら食いが軽減されることもあるそうです。試してみてはいかがでしょうか。
むら食いも成長とともに落ち着いてきますが、食欲がない状態が何日も続く場合は何らかの病気の可能性も考えられるので、医師に相談を。
まとめ
親にとってこどもの成長はとても嬉しいものです。遊び食べやむら食いも成長の証ではあるものの、毎日続くと頭を抱えてしまうのも事実です。
どうしてこんな行動を取っているのか原因を探りながら、こどもに合わせて上手に対策を取っていきましょう。