目次
手づかみ食べはいつごろ、なぜするの?
赤ちゃんがひとりで座れるようになると、両手を自由に動かすことができるようになります。離乳後期の9~11ヶ月くらいになると、赤ちゃんがテーブルに手を伸ばし、自分で食べ物を触ったり握ったりすることで、食べ物の固さや触感を体験します。そしてその体験は赤ちゃんの食べ物への関心につながり、自分の意志で食べようとする行動につながっていきます。
手づかみ食べにはどういう意味があるの?
赤ちゃんは、食べ物を見て「これは食べ物だ」と認識し、手でつかむことでその食べ物の固さを実感します。
また、口に運ぶ動作で、自分の口にどのくらい入るのかという適量を知っていきます。
このように食べ物を手づかみすることで、赤ちゃんはどのくらいの力でつかんだらいいのか、力加減・手加減を学んでいきます。食べ物をつかんで口に運ぶことで、ものと自分との距離も学んでいくのです。
そして手づかみで食べることがうまくなってくると、スプーンやフォークに移行しても上手に食べるようになっていきます。
手づかみ食べが始まったら…
手づかみ食べが始まると、食べ物をぐちゃぐちゃにしたり、握りつぶしたり、投げたり、落としたり…。最初はうまく指を使うことができずこういった行動をします。
しかしこれらは遊んでいるのではなく、赤ちゃんにとっては学びの行動です。
赤ちゃんの手づかみ食べの対処法をご紹介します。
エプロンやこぼれにくい食器などのお助けグッズが便利!
赤ちゃんが手づかみ食べを始めると、床に落としたり服が汚れたりと、パパやママのストレスが溜まることもありますよね。お助けグッズを活用して、ストレスを減らす工夫をしてみましょう。
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1食事用のエプロンを準備
まず、食事用のエプロンは必要です。スタイ型や長袖のエプロン、エプロンにポケットがついていて食べこぼしをキャッチしてくれるものもあります。肌触りのよい布製のものなどもあります。
材質やかたちなど、赤ちゃんのお気に入りをみつけてみましょう。
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2安心して使える食器を選ぶ
食器には、底面に滑り止めが付いたものや、ランチョンマットと食器が一体型になったものがあります。赤ちゃんが食器を持ち上げたりひっくり返したり、落としたりすることも少なくなります。シリコン製のランチョンマットは、上にのせた食器が滑りにくいという利点があります。また手前にポケットがついていると、食べこぼしをキャッチ、床が汚れることを防いでくれます。
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3汚しても大丈夫な環境づくり
床にはレジャーシートや新聞紙を敷くと、床の掃除を減らすことができます。最近は、内装作業などに使われるテープ付き養生シートを利用する方も。汚れたらその都度捨ててしまうこともストレスを溜めない方法です。
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手づかみ食べはやさしく見守って
ご飯を食べていたかと思うと、途中から食べ物で遊び始めてしまう赤ちゃんもいます。パパやママのリアクションを見て、楽しいこと、おもしろいことと思ってしまい遊んでしまうことがあります。そんな時は“ごちそうさま”の声掛けとともに、静かに食事を片付けることも必要ですね。
この頃の赤ちゃんには、離乳食から必要な栄養を取ってもらいたいので、赤ちゃんが手づかみ食べするものと、ママが食べさせるものを分けてお皿に用意するのもいいでしょう。パパやママの思うように進まず、イライラしてしまうこともありますが、今だけのことと思い、できるだけストレスを感じない方法で温かく見守ってあげたいですね。
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手づかみ食べをさせたくない、こどもがしない場合
Q1:手づかみ食べは散らかるからさせたくないと思ったら?
赤ちゃんの成長にとって手づかみ食べはいいことだからと言われても、食事が終わった後の惨状を考えると、手づかみ食べはさせたくないと思うこともありますよね。
手づかみ食べをしなくても、粘土遊びや砂遊びでしっかりと手を使って遊んだり、小さなものを掴んだり放したり、遊びの中で赤ちゃんが手を使う動作をしたり、ままごとなどで食べるマネをしてみることもいいでしょう。パパやママがイライラしてしまうことよりも、笑顔でいられる方法を考えることもひとつの解決策です。
Q2:こどもが手づかみ食べをしないけれど、大丈夫?
もちろん大丈夫です。同じくらいの月齢の赤ちゃんが手づかみ食べをしているのに、うちの子は手づかみしてない…ということもありますよね。理由としては、まだお腹が空いていなくて食べたくない、ママやパパに食べさせてもらいたい、食材の感触が嫌い、手づかみは手が汚れるから嫌だといったことがあります。無理やりやらせることで食べることが嫌いになってしまわないように見守りたいですね。
フォークやスプーンになったら食べる子もいますので、焦らずゆっくりと進めてくださいね。また、赤ちゃんひとりで食べていると、どうやって食べたらいいのか分からず、食事がすすまないことがあります。パパやママ、他の家族と一緒に食卓を囲んで、食べる姿を赤ちゃんに見せてあげるといいですね。
簡単手づかみ食べレシピ~オムレツ・五平餅風・蒸しパン
水分が少なく、焼き固めたものや、前歯でかじり取りできる小判型のものは、赤ちゃんの手で持ちやすいためおすすめです。
鮭と野菜のオムレツ
【材料】大人2人、子ども1人分
生鮭 1切
卵 2個
小松菜 30g
(又はほうれん草)
たまねぎ 中1/4個
人参 50g
ミルク 30㏄
(又は牛乳)
油 少量
【作り方】
1.鮭は骨と皮を取り、1cmくらいに刻む
2.小松菜は1cmくらいのざく切り、玉ねぎは薄切り、人参は茹でて5㎜から1cmくらいに切る
3.フライパンを熱して油を敷き、玉ねぎを炒め、鮭を加え、小松菜・人参を加えて炒める
4.溶き卵にミルク(又は牛乳)を加えて混ぜ、③のフライパンに流し、弱火で火が通るまっで加熱する。途中上下をひっくり返す
五平餅風
【材料】1人分
軟飯 80g
きな粉 小さじ2
すりごま 小さじ1/2
粉ミルク 小さじ2
(又は牛乳)
【作り方】
1.軟飯をラップで包み小判型に成型する
2.きな粉・すりごま・粉ミルク(又は牛乳)を混ぜてペースト状にして、①の上に伸ばしてのせる
3.トースターで15分ほど焼く
野菜入り蒸しパン
【材料】4個分
ホットケーキミックス(赤ちゃん用) 100g
豆腐 50g
小松菜(茹で) 15g
人参(茹で) 15g
牛乳 30cc
【作り方】
1.ボウルに豆腐を入れ、滑らかになるまでつぶす
2.茹でた小松菜と人参は5㎜くらいに刻む
3.①のボウルに②・ホットケーキミックス・牛乳を加えて混ぜ、シリコンカップに入れる
4.蒸気の立った蒸し器で12分加熱する。電子レンジの場合は600wで2~3分加熱する。竹串を刺して生地がついてくる場合は再度加熱をする
まとめ
赤ちゃんの手づかみ食べは、やらせてあげたいけどその後を考えるとちょっと・・・と躊躇してしまうこともありますよね。積極的にやりたがる子も、手が汚れて嫌がる子もいます。
お助けグッズを使ったり、大人が一緒に食べられるメニューを取り入れたり、パパやママが無理をしすぎず、笑顔で食卓が囲めるといいですね。
この記事を書いた人
病院や高齢者施設で栄養指導・栄養ケア・マネジメントを経験。出産後は子どもの食の大切さを再認識し、離乳食や幼児食についての学びを深める。一般社団法人 母子栄養協会の離乳食アドバイザー養成講座認定講師としても活躍。「あなたらしく生きるために食べること笑顔になれるように、その人に合ったアドバイスを心がけます」