2歳ごろというと、大人と同じことをやりたがるお年頃。とにかく何にでも興味津々な時期ですよね!
こどもが料理に料理に興味を持ち始めるのも、一般的に2歳ごろからと言われています。
とはいえ、こんなお悩みもつきもの。
「お手伝わせてみたいけど、準備や後片づけが大変そう」
「忙しい毎日。時間がかかって疲れてしまうと思うと気が乗らない」
そんなお悩みを持つママさんパパさんのために、お手伝いを「親子で楽しむ」ための情報をお届けします。
目次
感覚遊びからスタート!ママパパと一緒に楽しもう
ママパパと「一緒」の体験をすることは、上下ではなく「並行の関係=人としての対等な関係」を築きやすく、将来的な親子の信頼関係にもつながるもの。コミュニケーションや遊びの1つとして、お手伝いを楽しんでみませんか。
毎日の食事の中心にあるキッチン。におい、音、手触りなど五感を刺激するものがあふれ、こどもの「土台」を育むのにぴったりの場所です。
ママパパが触っているのと同じものが触りたい!使いたい!こどものそんな気持ちを大切に、まずは「感覚遊び」から始めてみるのはいかがでしょう。
たとえば、「野菜洗い」も立派なお手伝いの1つ。
お水やお砂遊びが好きな子なら、きっとお手のもの!水の流れる感覚、汚れが落ちてきれいになった野菜の様子など、目と手で楽しむことができますよ。
料理のお手伝いをするメリット
お手伝いをはじめる一番おすすめのタイミングは、ずばり、「こどもが興味を持ったとき」!
その理由は、こどもの「料理への興味」は5歳ごろをピークにして徐々に薄れていくという調査結果が出ているからです。
小学生になり「もう手伝わせても大丈夫かな」と思えるころにいざ頼んでみたら、「やりたくない!」なんてことにならないように、はじめての「やってみたい!」を大切にしてあげたいものですね。
お手伝いのメリット:こどもの心身が育まれる
こどもが料理を手伝うことのメリットとして、次のことが挙げられます。
- 食事への関心が高まり、感謝の気持ちが育まれる
- 親子のコミュニケーションの時間になる
- 「自分にもできた」「仕事を任された」という体験が、こどもの達成感や自信につながる
実際に、こどもが親と一緒に料理をする経験は、心理的発達に影響があるという研究結果も。お手伝いを通して得る経験が、こどもを大きく成長させてくれます。
お手伝いのデメリット:親は負担を感じてしまう
家事・育児は時間との闘い!普段、スピード重視でお料理をしている方も多いはず。
そんな中で、こどものお手伝いを組み込むのは大変なことです。ママやパパはきっとこんな気持ちになってしまうことが多いのでは…?
- とにかく散らかり、後片付けが大変
- 大人の(いつもの)ペースで料理を進められない
- こどもに気を取られてイライラしてしまう
さらに、「そろそろお手伝いデビューしてもいいかな?」と考える2歳ごろは、イヤイヤ期のピークでもありますよね。
大人もこどもも、思うようにいかずに疲れてしまう…、と心が折れてしまった経験がある方も多いかもしれません。
しかし、ちょっとした工夫で解決できることは、案外多いもの。
いつもより少し余裕のある日、気分が乗った日、心が穏やかな日などに、お子さんとの料理時間を楽しんでみませんか?
はじめてのお手伝いで注意すること
火や刃物を使う台所。手元や足元がおぼつかない小さいこどもが作業するとなると、たとえ短い時間でもやけどやケガが心配ですよね。
不安な要素を取り除くためには、事前の準備もある程度必要です。
環境を整えておくだけで、安心感が増し、片付けもぐんとラクになります。
また、食材を直接触ることが多いため、食事のときと同様に、アレルギーや食中毒には気をつけましょう。
ポイント
食材に直接触る場合、アレルギーの症例数が多い食品(エビ・カニ・くるみ・小麦・そば・卵・落花生・牛乳など)や、口にしたことのない食品は、例えアレルギーがなくても使わないほうが安心です。
おいしそうなにおいにつられて、急に口に入れてしまうことも考えられるので、生肉や、生魚なども避けましょう。
そして、お手伝いを始める前に、ママパパのお話をちゃんと聞くことを約束します。
「料理は遊びではないから、お話が聞けない時は終わりにしようね」と伝えておくのもよいですね。
お手伝いの前に準備したいこと
短い時間のお手伝いでも、こどもに安全にお手伝いをしてもらい、後片付けを楽にするために、環境を整えておくことがおすすめです。
お手伝いの準備のポイント
①火や刃物を遠ざけて、安全な作業スペースを確保
キッチンから見守ることのできるダイニングテーブルでお手伝いするのもおすすめですよ!
②作業場所にシリコンマットで滑り止め
ボウルなどの容器が固定されると、混ぜる作業がしやすくなります。
③踏み台などで足元のぐらつきを防止
作業に集中して落ちたりしないよう、安定感のあるものを。
④床に紙やシートをひき、こぼした時の対策
こぼしたら捨てられる新聞紙は便利です!
そして、お洋服がぬれないようにエプロンをつければ準備はばっちり!
はじめてにおすすめのお手伝い3選
準備ができたら一緒に手を洗い、お手伝いをはじめましょう。
こどもとの台所時間でいちばん大切なことは、親子で一緒に「楽しむ」こと。
「こどもとのコミュニケーションを楽しむ時間」「こどもの興味関心を育む場」と、肩の力を抜いて、のんびりした気持ちで見守ってあげてください。
「手伝わせなきゃ!」などと考えたり、時間や心の余裕がないときに無理をしたりする必要はありませんよ。
まずは「味見」でコミュニケーション
味見も立派なお手伝い!
のどに詰まらないように、細かく切ったキュウリやレタス、ゆでて冷ましたマカロニなど、そのまま食べてもよい食材や、先にできあがった料理の味見をしてもらいます。
我が家では、「味見係さん、おねがいします!」と言って、こどもの小さな手に渡すと、神妙な面持ちで味見をしてくれました。
「今日のご飯にはこれを使うよ」
「どんな味がするかな?」
普段、こどもを「待たせる」時間になってしまう料理の時間が、親子のコミュニケ―ションの機会に変わりますね。
食材に触れる体験。皮をむいてタネをとる
道具を使うのは、2歳ごろだとまだ難しいもの。まずは道具を使わずにできる、野菜の下ごしらえがおすすめです。
野菜の皮をむいたり、タネをとったりすることは、料理する前の食材に触れる貴重な経験です。
次のようなことは、2歳ごろでも。
- 半分に切ったピーマンのタネをとる
- 玉ねぎの皮をむく
- レタスやキャベツをちぎる
- ミニトマトのへたを取る
- しめじを1本ずつに分ける(口に入れないように気をつけてください)
こどもの集中力に合わせて、まずは少量からお願いしてみましょう。
「上手にできたね」
「すごく美味しそうになった!」
など、たくさん褒めてあげることで、こどもの自信にもつながっていきますよ。
道具を使い、やわらかい食材を小さくする
こどもは、大人の様子をよく見ていて、同じことをやりたがるもの!
ママやパパと同じように「道具を使ってやりたい!」と思う子も多いことでしょう。
プラスチックの抜き型や、スプーンを使うと、けがの心配・リスクが少なくなります。
加工がしやすい柔らかい食材から挑戦してみましょう。
- はんぺんをスプーンでつぶす、切る
- チーズ、ハム、食パンを型で抜く
- ゆでて冷ましたジャガイモをつぶす
などは力加減がつけられないこどもでも楽しく行えます。
はじめてのお手伝いでは、失敗したり飽きてしまったりする場面もあるかと思います。そんな時でも、すぐに怒ったり責めたりしないことが肝心。
お手伝いに役立つ便利グッズ5選
エプロン
北欧風の大きなフルーツ柄の親子お揃いエプロン。首の長さが調整しやすいホルターネックのデザインです。水や汚れに強い撥水性のある素材なので、小さいこどものお手伝いにも安心感があります。
ピーチ、パイナップル、オレンジ柄。
価格 2,380円(税込・2024.6.11現在)
ステップ
インテリアにも馴染みやすいくすみカラーの踏み台。安定感のあるデザインと、スリットの入った踏み板で、こどもが使いやすいような工夫がこらされています。
ナチュラル、アイボリー、ラベンダーピンク、マスタードイエロー、クラシックブルー、シアングレー、ミルクベージュ、モカブラウンの8色展開。
価格 5,500円(税込・2024.6.11現在)
道具セット
包丁づくりの老舗・貝印のキッチンセット。対象年齢は3歳以上です。
包丁、まな板、おたま、ターナー、あわだて、マッシャー、スクレッパーのセットです。プレゼントにもいいですね。
価格 4,500円(税込・2024.6.11現在)
キッチンはさみ(3歳ごろから)
サンクラフトの「台所育児」シリーズのこども用キッチンはさみ。「できた!」という自信につながるよう、こどもにも使いやすい設計です。
右利き用・左利き用があり、カバーケース付きです。
価格 2,090円(税込・2024.6.11現在)
まとめ:親子で「お手伝い」を楽しもう
こどもが小さいほど、ママパパにとって「大変」なイメージが強いお手伝い。しかし、小さい時から料理やキッチンに慣れ親しむことが、こどもの成長や自立へとつながる貴重な経験になります。
忙しい毎日の中では、なかなかゆっくり時間を取れないものですが、「新しいことに挑戦させよう」と難しく考えすぎず、ちょっとした「遊び」感覚でスタートしてみましょう。
3歳、4歳…と成長していくと、手先がだんだんと器用になり、できる作業も一段と増えていきます。一緒にキッチンに立つことが、もっともっと楽しくなる予感がしませんか?
親子でトライ&エラーを重ねながら、こどもの「できた!」を見守り、育んであげたいですね!
この記事を書いた人
セリザワ(しょくーる編集部スタッフ)
海と山に囲まれた静岡県東部在住。子どもと一緒に豊かな自然を満喫中。 お気に召さないメニューの食事には1時間かかってしまう愛娘… そんな娘が「ぱくぱく食べちゃう、たのしい・おいしいご飯をつくること」が私の目標! 苦手な料理に奮闘する毎日です。